ボローニャ出身のジョヴァンニ・トノーニはトノーニ・ファミリーの初代であり、卓越した職人でした。良質な木材と、美しいニスを使用し、仕上がりと音質の両方において非常に高品質のヴァイオリンを製作しました。彼の息子カルロ・アンニバルとフェリーチェらが製作を手伝い、家族で工房を経営していたと考えられています。

このヴァイオリンはトノーニが頻繁に採用したシュタイナーモデルに基づいて作られており、彼の作品の特徴が十分に表れています。上質なgolden-brownのニスを纏っており、凛とした佇まいです。完熟した音は艶麗で、幾重もの倍音が奏者もオーディエンスも陶酔させます。筋が通っていて、ヴァイオリンそのものが秘める意思を存分に感じる作品です。

なかなかお目にかかれない逸品です。