Leandro Bisiach (レアンドロ・ビジャッキ) 1910
価格:ASK
Milano / Italia
1910
鑑定書:Dmitry Gindin / 他
説明
レアンドロ・ビジャキは、当時最も尊敬されるイタリアのメーカーでした。ミラノでRiccardo Antoniazzi(リッカルド・アントニアッツィ)に師事した後、独立。主に17世紀のクレモナの銘器を模倣した完璧なレプリカを数多く製作しました。また、演奏家であったコネクションを生かして多くの演奏家達の意見を取り入れるなど改良も進め、さらに洗練された素晴らしい楽器を製作していきました。著名な演奏家や重要なコレクターが所有する楽器の修理や調整をしたり、オールド楽器の販売や国際的なディーラーとのネットワーク構築により、瞬く間に世界的な大楽器商へとのし上がっていきました。後にミラノを代表するGaetano Sgarabotto(ガエタノ・スガラボット)、Giuseppe Ornati(ジュゼッペ・オルナーティ)、Ferdinando Garimberti(フェルディナンド・ガリンベルティ)や、Iginio Sderci(イジニオ・スデルチ)ら優れたメーカーを輩出し、イタリア弦楽器製作の歴史における重要な役割を担いました。 彼の息子のAndrea(アンドレア)、Carlo(カルロ)、Giacomo(ジャコモ)、Leandro(レアンドロ)らが長年にわたり彼を手伝いました。
ビジャキのラベルを貼られた楽器には、部分的に彼の弟子によるものも多いです。ビジャッキ自身の作品は高品質で、オールド楽器を豊富に取り扱う経験と理解に基づく彼の技術は多くの高品質な楽器を生み出しました。なお、1914年以前に作られた楽器は特に評価が高いものとなっています。
このヴァイオリンはビジャッキの個人的な作品であり、透明なオレンジレッドの柔らかいニスの美しい質感と光沢は、思わず弦の上で弓を滑らすよう促します。「G」と「D」はヴィオラのような甘く深い響きが、「A」と「E」は鮮やかでエレガントな響きが拡がります。音質は甘く上品で柔らかく、プレイヤーもオーディエンスも包み込むかのような達観した包容力を感じさせます。












